【 VIVISICK US TOURレポート】
2004年夏、VIVISICKは春のブラジルツアーに続き、約10日間のアメリカツアーを敢行。 今回はSOUND POLLUTIONオーナーであるケンにライブをセットアップしてもらい、 JACKED UP ZEROSと一緒にアメリカ中西部を回った。なお、JACKED UP ZEROSは、 HELLNATIONとBRODY'S MILITIAのメンバーから成る新バンドで、Vo&G/ア ル(HELLNATIONのドラムボーカル)、G/ケン(HELLNATIONのギター兼SOUND POLLUTION オーナー)、B/ダグ(BRODY'S MILITIAのギターボーカル, ex-HELLNATION)、Dr/アン ドリュー(BRODY'S MILITIAのDr)という編成。


【8月12日(木)ケンタッキー OFF】
日本から約17時間、アトランタ経由でシンシナティ空港に到着。飛行機はいつのって もホントに苦痛だ。重い体を引きづり税関を通り抜けると、ケンとダグが迎えに来て くれていた。5月のブラジルツアーで親交が深まった彼らとの再会で、テンションが 一気に上がって来る。再会っていいもんだ。外に出ると真夏だというのに雲はどんよ りして少し肌寒い。普通なら暑い時期だが、ここ最近は気候がおかしいらしい。空港 からダグの車で、ケンタッキーにあるケン宅へ向かう。車窓から見える景色はいかに もアメリカの田舎といった風情で、とってものどかだ。途中、スーパーに寄って酒を 調達したが、ビールが物凄く安くてビックリ(12パックで約500円!だが大都市では高 いらしい)。でも安いのはビールだけで、物価は東京よりちょい高めな印象。タバコ なんて300円〜550円(同じ銘柄でも州によって値段が違う)もするんだからやっ てられない。買物を終えたうちらは、マッチョなラティーノたちが集うメキシコ料理 屋で夕飯を済まし、ようやくケン宅へ到着。その家は映画などでよく見るようなアメ リカらしい、庭付き一戸建の素敵な家!しかも月々3万で住んでいるというのだから 驚きだ。そして我々の寝床になった二階は、サウンドポリューションや彼がディスト ロしているレコード&CDなどの在庫が山積みになった宝の山。とりあえずそこに荷 物を置いて、ケンの彼女・ジェニーを交え、皆で酒を飲みながら庭で談笑。そのあと アメリカで(ケンタッキーだけかもしれないけど)現在ブレイク中だという、なつかし すぎるTV番組『風雲たけし城(英語吹き替え版)』を見せてもらう。今見ても充分に 面白かった。

【8月13日(金)オハイオ OFF】
今日はシカゴで初ライブの予定だったが、企画者が逃げたらしくショーはキャンセル に。出発前になんとなく事情を知らされていたが、やっぱり残念ではあった。そんな わけで、今日はOFF。我々はオハイオリバーに浮かぶ『トムソーヤの冒険』に出てく るような大きな船に乗りたかったが、それは時間的に都合がつかなかったため実現せ ず。昼食後、アルとアンドリューそれぞれの家に行き、アンプとドラムセットをバン に積む。知っている人も多いと思うが、アメリカでは自分たちで機材を持ち込んでラ イブをするのが主流のようで(要は機材や音響が整ったいわゆるライブハウスのよう な場所でライブをやらないため)、その量はかなりのなもの。バンは一気に狭くなっ たが、座ってみるとそこまで辛くなかったので一安心。なおアンドリューとは初対面 だったが、とんでもなくハイテンションかつ陽気で最高なヤツだったので、一瞬にし て打ち解けることができた。夜(といっても日没は8時過ぎくらいなので明るいのだ が)、アメリカチームは我々を喜ばせようと気を使ってくれてか、レースクイーンの ような格好をしたセクシー姉さんがウエイトレスをする意味不明なバー(家族連れや カップルもいる)を始め、実にアメリカらしい場所に連れていってくれた。そしてこ の晩から楽しいキャンプ生活が幕を開ける。

【8月14日(土)ミシガン州・アンナーバ@ The Bad Idea House】
至る所にキャンプ場があるアメリカ。最初にキャンプで移動すると聞いた時はかなり 衝撃だったが、安くて綺麗で便利なので野宿とはいえ快適だ。朝、起きてテントから 出るといい天気で暖かい。豊かな自然に囲まれて、ライブしに来たことを忘れてしま うほどのどかだ。しばらくいい気分でくつろいでいたが、キャンプ場の管理者がやっ て来たところでぶち壊し。どうやら誰ひとりお金を払っていなかったようで、無情に も罰金&退去命令が下されてしまった。しょうがなくちょっと早めにアンナーバへ向 かう。ちなみにこのツアー中、一番つらかったのは移動中の音楽。なぜならアメリカ チームのドライブ用テープの多くがヘヴィメタル(近代的デスメタル含む・笑)だった からだ。それを音が割れんばかりの爆音でかけ続けるもんだから、とにかく苦痛であっ た。夕方頃、今日のライブ会場であるバッドアイデアハウスに着くと、なんとそこは 本当に普通の家だった!実際に何人かで住んでいて、頻繁にライブも行われているら しい。ちなみにバッドハウスのリーダーは赤髪の褐色パンクスでとてもかっこよかっ た。さておき、おそらく30人くらい入ればギュウギュウの部屋にドラムセット&機材 を運び込み、皆で準備を始める。レコード・CD・ツアーTシャツなどの物販コーナー は庭に設置。会場内には、バッドアイデアハウス発行のファンジン(内容はシリアス) や食パンなども売られていた。
ライブ開始時間が迫ってくると、ズタボロ黒ずくめなヤツらがワラワラと集まり出し、 庭に大麻臭が立ちこめる。そして夜七時、ついにライブがスタート。1番目はJACKED UP ZEROSだ!そのサウンドはロックンロール色を強くしたHELLNATIONといった印象で、 曲展開やドラムパターンも凝っていて非常にかっこいい。しかし客は様子を見ている といったところか。というか、家の中だから暴れたらいけないのかもしれない…なん て思っていると、早くもVIVISICKの出番がやってくる!アルにビデオ回してもらう約 束をしてたのにバックれやがった(笑)。しょうがなくギターアンプの上にビデオを置 いてライブ開始!おそらく客に我々を知っている者などほとんどいなかっただろう。 その雰囲気に飲まれまいと1曲目からフロント3人が客に突っ込んでは、しつこく煽 りまくる。それに触発されたのか同情されたのか、会場は徐々に熱気を帯びはじめ、 客も盛り上がり始める。曲が進むごとにバンドも客もグチャグチャになって入り乱れ、 演奏するのもかなり大変な状況になっていく!しまいにはずっと彼女とイチャついて た受け付け係のジャンクな少年も、その責務を放棄して隣の部屋から乱入!客は40人 もいなかったと思うが、それをまるで感じさせない熱いノリに感激した。
次は企画者のTHREATENER。この時、客とGRIMPLEについて色々とトークしていたので 残念ながら見れなかったが、皆によるとハウスショー慣れした凄まじいステージング だったようだ。そしてライブ終了後、ついに朝からぶっ通しで飲み続けていたアルが 嘔吐でダウン。家では四人の幼い子供たちに気を使い一切酒を飲まないアルだが、家 庭を離れるとハチャメチャだ。日本とブラジルでは誠実かつ物静かなイメージであっ たが、地元アメリカで本領発揮。この日を境に親しみ深いダメ親父へと印象が変わっ た。そんなわけで我々はツアー中、アルのひどい有り様を見ては爆笑していたが、ダ グとケンはうんざりぎみな様相であった。



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